いまこそ 「読む力」 が決定的に重要な時代
2011年の東日本大震災と2020年からの新型コロナウイルス・パンデミックで、「新聞やテレビだけ見ていれば大丈夫」というような古いメディアへの信頼度は、さらに消し飛んだ。
インターネットには「良質な情報」がたくさんあるが、同時に陰謀論や怒りや誹謗中傷 などの「おかしな情報」も大量にある。 そこからどうやって「良質な情報」だけを集めるのか。
たんに「良質な情報」を集めるだけでなく、それをきちんと読み解き、それによってこの「世界」への理解を深め、世界を曇りのない目で見つめる力を、どう養っていけばいいか。 いまこそ「読む力」が決定的に重要な時代になっているといえる。
読むことで「知識」や「視点」を身につけ、最終的にはそれらを自分の「知肉」にして いかなければならない。 本書が、その一助になれば幸いである。
(「はじめに」より抜粋)
メモ
メディアの4つの分類
- ホリゾンタル × 中立的 = ニュースアプリ、通信社
- ホリゾンタル × 偏見的 = 新聞記事、テレビのワイドショー
- バーティカル × 中立的 = ブログや専門誌などでの専門家の治験
- バーティカル × 偏見的 = を陰謀論
「読む」ことは「多様な視点」を獲得すること
様々なニュースを様々な角度から見ることでニュースの全体像をとらえる。
「正解はないが、様々な見方がある」という原理原則を押さえておくことが大切。
自己啓発のような正解に見えるものはたいてい後出しジャンケン
自己啓発なんかは因果関係がはっきりしていないことが多い。
「超一流のビジネスマンは財布にいつも10万円を入れている」
⇒ 財布に10万円を入れておけば超一流になれるわけではない。超一流でお金が十分にあるから財布に10万円をいれておけるだけの話。
因果関係が逆。
このような類の自己啓発本はいわば「カンフル剤」。
後出しジャンケンの成功話、きれいごとを鵜呑みにしない。
知肉を育てる4つのステップ
- 気になるところをメモする
- メモから概念をつかむ
- 概念を集めて世界観をスケッチ
- 世界観から知肉を育てる
集中力とどう向き合うか
- 舞い降り = 発想力やアイデアが必要な仕事
- 請求書やエクセルで資料を作るような仕事
集中すると「タスク」ははかどるが、「舞い降り」は来ない。
集中しないで散漫だと、「舞い降り」はやって来るがタスクははかどらない。
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