読んだ理由
もともとは営業に転職したくて買った気がする(なぜこれを選んだか不明)
ここ半年ほどは自分がかかわるSaaSベンダーがTHE MODELを採用しており、Salesforce運用のためにはこの領域を深く理解する必要がある。
すでに3回ほど読んでいるが、まだまだ本質が腹落ちしていない感じがする。
たぶんマーケやセールス、CS業務についてのそもそもの解像度が低いことが原因。
すべてを実務経験できるとは思わないのでここは時間がかかりそう。
半年後くらいにまた読みたい。
メモ
THE MODEL型 営業のキャリアパス
- SR
- EBR
- AE(SMB)
- AE(EP)
まずは、インサイドセールスから入る。
数多くの見込み客と話すことで製品知識、ヒアリング能力、オブジェクションハンドリングなどの基本的な営業スキルを身に付ける。
インバウンドなら相手はある程度自社を認知してくれているので営業初心者でも話がしやすい。(SR)
その後にアウトバウンドに挑戦(EBR)。
SMBのAEでは商談のクロージングスキルを磨き、最終的にエンタープライズのAEに。
分業の役割
マーケティング:市場からリードを獲得する。
インサイドセールス(SR):リードを商談化する。(インバウンド)
インサイドセールス(EBR):ターゲットとする企業や業種から商談を作る。(アウトバウンド)
フィールドセールス:商談から受注
CSM:受注した顧客のリテンション
顧客の購買検討プロセスの変化
購買プロセスの前半の67%は営業担当が接触する前に終わっている。
製品・サービスの導入検討の主導権が営業担当から買う側の購買担当に移った。
自分たちで情報収集や比較検討までその大半を自分たちのペースで行える。
だからこそ顧客の検討ステージを正確に把握し顧客が求めているコミュニケーションを提供できれば圧倒的優位性が生まれる。
新規リードは頭打ちになる
SFAは受注率が2割で停滞している組織を3割にすることはできても、6、7割に引き上げることはできない。
そこから売上を増やすには、営業の人数を増やすか商談単価を上げるか。
しかし、人数を増やすことは一時的な生産的ダウンを意味する。
マネージャーの育成も必要。
退職した時にすぐに補充したとしても大幅な戦力ダウン。
鍵は「リサイクル」すること。
- 今は商談につながらないと判断されたリード
- 商談として進めたが失注したロスト商談
- 顧客になったがフォロー漏れでアップセル/クロスセルの機会を失っている既存顧客
分業の副作用
「リサイクル」の概念を持たず各部門に業績評価の指標を設定すると起こること。
つまり新規リードにしか目を向けていない状況。
マーケティングの行動
指標はリード獲得件数。
マーケティング部門はあらゆる手段を使って新規リードを獲得しようとする。
短期間で稼ぐためには展示会などの施策に走りがち。
見込みは置いといて一気に大量名刺が手に入る。
インサイドセールスの行動
指標は商談化件数。
商談化しやすいリードを優先的に探し始める。
当然過去リードの掘り起こしより、新規リードに注目する。
その中でも無料トライアルやeブックのダウンロードなどの購買意欲が高そうなリードにタッチする。
展示会リードは情報収集のために購買検討していなくとも名刺を置いていくケースが多く商談化しにくいという判断になり後回し。
新規リードが一巡するとようやく過去リード。
頼りにできる情報はリード獲得日や過去のメール・電話の活動履歴などのテキスト情報。
活動情報はインサイドセールスの主観が混じるし、入力した時とは状況が違うかもしれない。
テキスト情報が主になるのでセグメンテーションもできず優先度やコンタクト方法の整理も困難。
結局、自分が担当する過去リードに片っ端から電話するという労働集約型になり、人でを増やそうとなる。
フィールドセールスの行動
商談供給が減ると「まだ柔らかい状態でもよいからパスをくれ」となる。
すると本来集中すべき顧客へのフォローや提案の質が低下、生産性は落ちる。
リードが足りないけどマーケティングは何をしてんの?となる。
リードスコアリング
- 属性スコア:企業規模、業種、役職など(理想的なターゲット)
- 行動スコア:ウェブサイトへのアクセス、コンテンツのダウンロードなど(購買意欲)
属性スコアの精度をまず高めることが大事。
行動スコアが高くてもそもそもターゲット企業でなければ意味がない。
すべてのインバウンドに等しくコストをかけない。
属性スコアでターゲットを絞り、行動スコアで購買意欲が高まったものを検知し、インサイドセールスや営業にパスする仕組みがリードスコアリング。
絶対値ではなく閾値を設定する。
例えば、50点が閾値ならそれを超えるリードは一定の購買意欲があるとみなし優先的にフォーローする。
インサイドセールスの評価
数値だけでなく行動を観察して評価する。
架電数や商談化数だけでは測れない。
数を優先すると質が下がる。
商談化まで時間がかかる大型案件より窓口が担当者の小さな案件の方が商談化しやすかったりする。
「とりあえず話だけでも」という状態で営業にパスするなども発生する。
マネジメントが見るべき商談の7項目
受注予定日
受注予定日から逆算して営業のアクションを組み立てる。
少なくともフェーズ4「最終交渉と意思決定」では明確な意思を持った日付が入力されているべき。
金額
フェーズ3「評価と選定」からはより正確な数字が求められる。
ベストケースの金額かワーストケースの金額かは会社で決めておく。
フェーズ
移行判定基準をどれだけ明確にしても人によってばらつきがでる。
正しいフェーズかマネジメントがレビューする。
競合
競合他社はどこか、優勢か、互角か、劣勢か。
商談日数・フェーズ滞在日数
本当に動いている商談か、同じフェーズで停滞していないか。
ネクストステップ
5W1Hで記載。
次のフェーズに進めるために何が必要かを記載。
パイプライン管理
次の条件に合致しているものを修正
- 受注予定日が過去の日付になっているもの
- 受注予定日が期日最終日に集中するなど、根拠なく入力されているもの
- 商談のネクストステップが過去2週間更新されていないもの
- 平均商談日数が極端に長いもの(平均商談日数の2倍が目安)
- フェーズ滞留日数が極端に長いもの(平均商談日数より長い)
- 受注予定日が3回以上スリップしているもの


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